建設業許可の要件「請負契約を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有していること」とは

※地域によって手続方法や期間、要件などが異なる場合がありますので、申請の際は必ず許可申請を行う行政庁に確認してください。

建設業許可の要件として「請負契約を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有していること」があります。
これは簡単に言うと、業務を行う上で必要な金銭が準備されているか、また準備できるかといったことが求められているわけです。
この要件は一般建設業と特定建設業で異なります。

一般建設業許可の金銭的要件

次のいずれかに該当すること
① 自己資本が500万円以上あること。
② 500万円以上の資金調達能力があること。
③ 許可申請の直前過去5年間許可を受けて継続して建設業を営業した実績を有すること。

金銭的要件の判断基準は原則として許可申請時の直前の財務諸表により行います。直前の財務諸表とは許可申請日の属する決算期の直前の決算期の財務諸表となり、一般建設業の許可で財務諸表を提出できない場合は、②か③の要件が必要となります。

「自己資本」とは、法人においては賃借対照表の「純資産の部」の「純資産合計」の額となり、個人の場合は貸借対照表の期首資本、事業主借勘定と事業主利益の合計額から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性の引当金と準備金の加えた額をいいます。

「資金調達力」とは、取引金融機関発行の500万円以上の預金残高証明書により判断されます。これは申請受付日を基準として証明日から1ヵ月以内のものであることが求められています。
例えば受付日が10/2とすると、証明日は9/3~10/2までのものとなります。

要件③の「許可申請の直前過去5年間許可を受けて継続して建設業を営業した実績を有すること。」については申請時点で許可を有する場合です。新規申請の場合は①②の要件を満たす必要があります。

特定建設業許可の金銭的要件

次の全ての要件に該当すること
① 欠損の額が資本金の20%を超えないこと。
② 流動比率が75%以上であること。
③ 資本金が2,000万円以上あること。
④ 自己資本が4,000万円以上あること。

直近決算の貸借対照表において上記の要件を満たす必要があり、法人の場合は、直近の株主総会の承認を得て確定した貸借対照表となります。特定建設業の許可で財務諸表が提出できない場合は、申請に対する処分は財務諸表を提出した後となります。

設立後、決算期を一度も迎えていない場合は、資本金が2,000万円以上で、資本準備金と自己資本の合計が4,000万円以上であれば要件を満たします。個人で、決算期が未到来の場合は、4,000万円以上の預金残高証明書を提出します。

「欠損の額」とは、法人の場合は貸借対照表の繰越利益剰余金が負の場合にその額が資本剰余金、利益準備金とその他利益剰余金の合計を上回る額をいいます。個人の場合は、事業主損失が事業主借勘定から事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている利益留保性のの引当金と準備金を加えた額を上回る額をいいます。

「流動比率」とは流動資産を流動負債で割って出た数値を百分率で表したもの(100を乗じた数)をいいます。

「資本金」とは、法人の場合、株式会社は払込資本金、有限会社は資本の総額、合資会社と合名会社は出資金額、個人は期首資本金のことをいいます。もし、直前決算で資本金の額の基準を満たしていなくても、申請日までに増資し、商業登記簿謄本か履歴事項全部証明書に資本金2,000万円以上の登記がされていれば、要件を満たすことになります。

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