行政書士は独学では無理?合格が厳しい理由

独学について

行政書士試験は独学で挑むのは無理だ、とか合格は厳しいといった意見を耳にしますが片方では独学でも合格できるといった意見もあります。

受験生としては結局のところどっちなの?と疑問に思うでしょう。

そこで今回は行政書士試験において独学での合格が可能なのかどうか私なりに解説していきます。

そもそも独学って何?

独学とは辞書的に言うと「先生につかず、ひとりで勉強すること。」を意味します。

行政書士試験の受験勉強と言っても様々な方法があり、一般的には次の3タイプに分かれます。

  • 予備校の利用
  • 通信講座の利用
  • テキストや問題集を利用

予備校を利用した学習方法としては予備校に通い、教室で授業を受けるようなイメージです。ただ今は自宅でのオンライン学習や予備校のブースでのDVD学習などその方法は多岐にわたります。

通信講座を利用した学習方法はテキストや問題集などが送られてきて自宅や好きな場所で学習するスタイルです。ユーキャンなどが有名ですね。通信講座も今は多岐わたり、テキストと問題集で学習するオーソドックスな方法から、それプラスDVDやオンラインでの授業を受講できるものがあります。またテキストや問題集などすべてをデジタル化してスマートフォンやパソコンですべてを完結させているスタイルもあります。

最後にテキストや問題集を利用した学習方法ですが、これがいわゆる独学と呼ばれるものです。本屋などで行政書士試験対策のテキスト(参考書)や問題集が並んでいるのでそれを自分で選び学習するスタイルです。

独学での合格は無理なのか

受験勉強と言うとまずは自分で本屋やネットでテキストなどを探し、学習してみる人が多いと思います。独学の場合、費用面でも予備校や通信講座に比べると抑えられるため、この方法を選択する人が多いでしょう。

では独学での合格が無理なのでしょうか?

この点については実際に独学で合格している行政書士の先生もいるので不可能ではないでしょう。ただし統計などがないため、あくまで主観になってしまいますが最近の合格者に関しては予備校や通信講座を利用している人が多い印象で、独学で合格したという先生は少し前に受験していた世代のように見受けられます。

最近の合格者に限って言うと、私が知る限り完全な独学で合格した方は知りません。なので無理とは言えないものの、最近の傾向では厳しいと言えるかもしれません。

なぜ独学での合格が厳しいのか

これも私の主観となりますが、大学受験を経験してきた人などもともと受験勉強に抵抗がない人や受験勉強のコツを知っている人はそれほど問題はないかと思います。

あとは法学部に在籍している学生なども法律の独特な読み方や解釈についての知識があるため、有利な面があります。

ただ、そういった方以外は独学での学習は効率が悪い面が多いです。

まず受験勉強の経験がない方はそもそもどうやって勉強していけば良いのかがわからないと思います。独学の場合、勉強方法の確立やカリキュラム、試験日までのスケジュールなどその全てを自分でこなさなければなりません。勉強そのもの以外にやることが沢山あるため、試行錯誤しながら進めていく必要があります。

あとわからない部分を聞く相手がいないというのも大きなデメリットです。法律学習は一般人には馴染みのない言葉や表現がありますし、そもそもの解釈について疑問が生じることが多いです。これは聞けばすぐに解決するものが多いのですが、独学の場合自分で調べなければなりません。受験用の六法やテキストに記載されていれば良いのですが、全てを網羅しているわけではないため、色々なところから情報を集めて調べることになります。今はネットでも情報を集めることができますが、正確性に欠くものもあり、双方で記載されている内容が違うものも存在します。こういった情報はさらに自分で精査しなければならないため労力と時間がかかります。

独学で受験するなら相応の覚悟が必要

受験勉強での大敵は何だと思いますか?

それはモチベーションです。

独学は気軽に始めやすいところが利点ですが、その反面一番懸念される点はモチベーションが低下して途中で諦めてしまうことです。ただモチベーションが低下するだけならまだしも「自分には無理だ」と諦めてしまうことが起こり得るのです。そのため独学の場合、モチベーションの維持が重要になってきて維持も自分でしなければなりません。

また独学での受験に失敗してしまい、もう一度受験するとなると、また同じように勉強し直すことになりその時間も無駄になります。行政書士試験の目的は受験勉強をすることではなく、合格してその資格を得ることです。行政書士試験は実務と結びつかない部分が多いため、とっとと合格してその資格を生かした方が良いです。時間も無限ではありませんので、貴重な人生の時間を費やすことになってしまいます。

独学だから絶対に合格できない、予備校や通信講座だから絶対に合格できるというわけではありませんが、前述したように独学の場合は勉強以外にも自分でやらなければならない作業が多くあります。効率も良いとは言えません。そのため独学で受験するなら勉強だけでなく、様々作業に費やす時間も考慮して予備校や通信講座を利用した人よりも時間が必要なことを認識した方が良いです。そして、途中で挫折しないよう覚悟を持って勉強する必要があります。

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